予備試験全国公開論文模試 第1回(伊藤塾)
こんばんは、アポロです。
先ほど伊藤塾から『予備試験全国公開論文模試 第1回』の答案が返却されたので、その反省と今後の勉強の指針について書きます。
〜憲法〜 予想はA→結果もA
・本件広場を指定的パブリック・フォーラムと認定したが、おそらく不適切だった
・団体の人権享有主体性にも一応言及すべきだった(集会の自由では検討不要な気はするが)
・事前規制であることにも言及すべきだった
・「事実を拾う意識」がもう少しあれば完璧な答案になった
〜行政〜 予想はB→結果はA
・設問1は、Xが奪われる具体的利益・取消訴訟の合理性について検討が不十分だった
・処分性の問題は、「条文を使う意識」で勝負が決まる、ということを再確認した
・とはいえ、自分の微妙な答案でも上位なので、設問1は、かなり難易度が高かったと思う
・設問2は、判例の規範をもう少し具体的かつ正確に示せると良かった
〜民法〜 予想はE→結果はC
・設問1は、特定物売買についての根本的な理解に欠けていたため、支離滅裂な論述になった
・設問2は、本問の特殊性(Bが解除したい理由)についても何かしら言及すべきだった
・設問3は、Dが甲を飲んだことで現存利益がないのではないか、という論点に気づかなかった
・圧倒的な実力不足なので、債権総論をよく復習し、生の主張反論から考える意識を徹底する
〜商法〜 予想はC→結果はA
・設問1は、331条5項・346条1項を落とした(落としがちな条文)
・株主総会招集通知に選任される取締役の数を明示しないことの可否は、これを機に押さえる
・通知と異なる数の取締役選任の可否は、309条5項の存在を失念していたため気づかなかった
・否決決議の「決議」該当性は、典型事案と違うと考えて無視したが、一言言及すべきだった
〜民訴〜 予想はA→結果はB
・設問1(1)は、訴訟物の規範を示していない上に、論述に若干の論理的飛躍があった
・また、訴えの変更に気づいた時点で安堵し、請求の基礎の同一性の典型論点を落とした
・設問2は、既判力の客観的範囲・作用について検討できていない(原則から書く姿勢の欠如)
・また、確定判決の騙取に関する判例の規範が不正確なため、当てはめにも連鎖し、失点した
〜刑法〜 予想はA→結果もA
・甲の詐欺罪で、「名義人Vの承諾がある以上、代金支払意思の偽りはない」と書けなかった
・甲の有印私文書偽造罪で、名義人・作成者の定義は書くべきだった
・甲の傷害致死罪で、違法性阻却事由の錯誤を落とした(錯誤絡みの論点は落としがち)
・乙はずっと傷害致死罪で検討してたのに、最後の罪数検討で誤って殺人罪の罪責を負わせた
〜刑訴〜 予想はB→結果はA
・設問1は、おとり捜査該当性を否定したとしても、判例を意識した当てはめをすべきであった
・設問2①は、自白の定義(自己の犯罪事実の主要部分を認める供述)は書くべきだった
・設問2②は、普通に相反性を認めて相対的特信情況で切ったが、現実的な解答筋だとは思う
・判例との距離感を意識した論述をしなければ、判例を知らないとみなされることに注意する
〜民実〜 予想はA→結果はB
・設問1(2)…代理の要件事実は、99条1項の文言を引用してもう少し丁寧に説明すべきだった
・設問2(1)…事物管轄・土地管轄(民法484条1項)に言及しなかった(標準時のみ書いた)
・設問2(2)…民訴159条2項が見つけられず、引用できなかった
・設問4…「Yの追認を期待してZが無権代理を行った」というYの主張に言及できなかった
〜刑実〜 予想はA→結果はC
・設問3…316条の15第1項1号ではなく、同条3項1号イを検討してしまった(設問3は0点)
・設問5…故意についての規範を示すべきであった
・設問2・設問5の当てはめは、それぞれ約半分の点数しかもらえてないが、理由は不明
・事実は拾って評価しているため、何か他の部分に問題がある可能性があるので、要検討
〜般教〜 予想はC→結果はB
〜総括〜
・母数を考えれば決して良い順位とはいえないし、民事系(実務含む)の出来は酷い
・予想よりも評価が悪かった民訴・実務は要注意な科目といえる
・民訴は、「論理的な論述」や「原則論を丁寧に示す」という基本的な部分で失点している
・実務は、事実認定の問題で想像以上に減点されているので、原因を探る必要がある
〜今後の勉強の指針〜
・とにかく「穴をなくす勉強」をする
・定義・論証を徹底的に暗記する
・自説を確認し、ブレないように気を付ける
・予備試験や新司法試験の過去問等に既出の論点は、当てはめレベルまで確認する
こんな感じですかね〜。母数を単純に10倍すれば240位くらいの成績になります。上位合格はおろか、決して安心とは言えない成績です。とはいえ、残り期間でやれることは限られていますし、やるべきことも限られています。やはり、基礎・基本の徹底に尽きると思います。勉強の強度を落とすべき時期だと思うので、リラックスしながら網羅的な復習を繰り返します。