予備試験無双

令和2年予備試験合格(短答・論文・口述全て二桁前半の順位)

令和2年予備試験民事訴訟法

 こんばんは、アポロです。今日は民事訴訟法の反省点について書きます。

 民訴は、C評価でした(予想もC評価でした)。受験生の大半が書ける部分はしっかり書いて、受験生の大半が書けない部分は全然書けていません。良くも悪くも「標準的な合格者の答案」という感じで、あまり特徴がないです。

 

 〜設問1〜

・マジで何を書くべきかわからなかった。ただ、この時点で合格を確信していたため、「どうせ受かってるし、テキトーに書くか」と割り切ることができた。民訴が最後の科目で本当に良かったと思った。そんなわけで、とりあえず確認の利益と二重起訴について書いたが、普通に全部却下してしまった。本問最大の失敗はどう考えてもこれである。ここに触れられるか否かで、ほぼAか否かが決まっている。このような失敗をした原因は、「どうせ間違ってるからテキトーでいいや」と考えたせいで、問題文の事実と真摯に向き合わなかったことにある。自分が悩む問題は他の受験生も悩むはずであるし、自分が悩んで書いた答えは意外と正解に近いことも多い。これは、最近、司法試験過去問を解く中で強く感じることである。ただ、当時は、「全くわからない問題=捨て問」のような発想だったため、このような失敗をした。司法試験過去問の演習を積んだ今、初見でこの問題を解いたなら、判例の射程に言及できたかもしれない。そういう意味では、民訴は予備試験と司法試験の雰囲気が似ていると感じる(誘導が少ないという点では予備試験の方が難しい)。

・既判力の原則論を長々と書いたのは正しい現場判断だった。ただ、ここでの大きな失敗は、「訴訟判決の既判力」という論点をスルーしたことである。現場でこの論点に気づいたのに、「①こんなの書いても設問2に繋がらないし、絶対に解答筋を間違ってる。②判例もない論点だから、③書くだけ無駄である」と考え、スルーした。①については、その通りだった。②については、実際は関連判例があったので、知識レベルで間違っていた。③については、明らかな判断ミスである。確かに、「訴訟判決の既判力」は出題者の想定する正解筋ではないかもしれない。しかし、全部却下という結論を取る以上、論理的には上記論点が出てくる。ここで「間違ってないか?」と思いながらも、いかにもこれが正しいかのように書き切る力が自分にはなかった。つまり、弱気になってしまったのである。民訴に限らず、司法試験過去問では「これでいいのか?」と不安になりながら答案を書くことが非常に多い(特に民事系科目)。そういう問題でも、一義的な間違いというのは基本的にないのだから、自分が論理的に考えたことをもっと素直に答案上に表現すべきである。この辺の突破力が自分には欠けていたのだと思う。

 

〜設問2〜

・全部却下をした以上、判例の規範を書いて「特段の事情」を認めただけ。ここは比較的丁寧に書けたので、傷の広がりを多少防げたと思う。

 

〜総括〜

・何を書くべきか本当にわからない問題に出会った時の振る舞いが課題。「正解」を探しすぎて自分の考えを答案上に表現しないのは勿体ない。出題意図に沿っていることも意外と多いから、もっと堂々と答案を書く。

 

〜司法試験に向けて〜

・司法試験過去問を総復習し、民訴の感覚を取り戻す

・平成25年・27年・令和2年については答案作成し、司法試験の問題文の長さ・時間感覚に慣れる

・重要判例に絞って深く復習する

 

 

 こんな感じですかね〜。自分が成績を把握している友達は、全員民訴はAでした笑。皆普通に判例の射程に言及していたので、試験直後はEかFを覚悟していました。その後、伊藤塾の分析講義を聞いて、自分の答案でもそこまで沈んでいないと知りました。結局、たまたま自分の周りの出来が良かっただけで、受験生全体の出来はかなり悪い問題だと思います。こんな難しい問題を予備試験で出すなよ〜、というのが率直な感想です笑。ただ、上位合格者の多くは民訴でAを取っているので、しっかり実力が反映された良問なのだとは思います。そして、司法試験では、これ以上に難しい問題が普通に出るので、今回の反省を活かして頑張ります!