予備試験無双

令和2年予備試験合格(短答・論文・口述全て二桁前半の順位)

論文のまとめノートを公開します

第1 持ち物

受験票、受験バーコードシール、ジェットストリーム×2、替芯、各科目の論証集、時計、水、キットカット、おにぎり×2、目薬、メガネ、コンタクト、マスク

 

第2 戦略「①気合で②時間内に③三段論法をして④点を拾う」

1 ①気合で

・気持ちで負けない。終了の合図があるまで諦めない。

2 ②時間内に

・答案作成過程の全ての工程を最適化する。分からないところは割り切る。

3 ③三段論法をして

・メインは必ず三段論法。条文中心思考。要件効果思考。正確性。感情論・政策論の排除。

4 ④点を拾う

・難しいが配点が低そうな部分にはこだわらない。途中答案には絶対にしない。

↑この辺は尊敬する先輩のものをほぼコピペしました

 

第3 答案作成処理手順

1 ざっと全科目の問題を読み、各科目にかける時間を調整する

・時間配分はあくまで「原則」→問題の難易度次第では柔軟に調整する必要

・1科目の設定時間も「死守」→次科目の時間が減り点数が下がるのを避ける

・時間配分

①公法

・09:30〜09:40…憲法構成、09:40〜09:50…行政法構成

・09:50〜11:00…憲法作成、11:00〜11:50…行政法作成

②刑事

・13:15〜13:30…刑法構成、13:30〜13:40…刑訴構成

・13:40〜14:45…刑法作成、14:45〜15:35…刑訴作成

③般教

・16:30〜16:50…全体構成、16:50〜17:05…設問1作成、17:05〜17:30…設問2作成

④実務

・09:30〜09:45…民事構成、09:45〜10:00…刑事構成

・10:00〜11:15…民事作成、11:15〜12:30…刑事作成

⑤民事

・14:00〜14:15…民法構成、14:15〜14:30…商法構成、14:30〜14:40…民訴構成 

・14:40〜15:35…民法作成、15:35〜16:40…商法作成、16:40〜17:30…民訴作成

2 配点・問い・問題文の最後を見る

・各設問の配点・答案の結論となる部分を囲む

3 問題文を読む・事案分析

・読み飛ばさないように読む(ページをまたぐ場合は最後の事実の読み落としに要注意)

・よくわからない事情は、後の事情とリンクする可能性あり

・素人的感覚で読み直すことも有効

4 答案構成・分量配分

・①主張を把握、②条文(なければ解釈)から要件・効果を導く、③あてはめ、④結論

・事実関係や問題の所在がよくわからなければ、曖昧にせず、必ず図を書いて整理する

・事情には番号を振り、または、囲んで強調し、漏れなく使い切ったかを確認する

・落としがちの論点→アンテナを張っておく

5 答案作成

・得意分野が出題された時こそ、端的に書く(知識をひけらかして冗長になるくせあり)

・最初から最大の速度で書く(前半が冗長で後半が雑になるくせあり)

・基本的な部分は丁寧に書き、応用的な部分は簡潔に書く(欲張らない)

・時間がなくなったら規範の「理由」とあてはめの「評価」を削る

・1問目であっても書きすぎない

・全部の文章に「なんで?」というツッコミをいれる

・ナンバリングは適当でいい

・問題提起では、具体的かつ端的に議論の実益を示す(理解していることをアピール)

・あてはめは、事実の抽出(コピペ)+評価(経験則)

・個々の事情が「規範との関係でいかなる法的意味を持つのか」を評価する

・結論は、必ず規範と一致させる

 

第4 現場対応(自問自答)

1 問題文の事情から瞬間的に論点を想起できた

→「本当にその論点は出てくるのか?問題文や条文の都合の良い部分だけ読んでないか?書くとしてもそれがメイン論点なのか?」

 2 Aという筋とBという筋で迷う

→「出題者が聞きたいことは何だ?アクロバティックな構成になってないか?どっちが書きやすい?」

 3 何を書けばいいかわからない

→「問題文を一言一句読んだか?誘導やキーワードはないか?この問題における『正解』は何だ?他の受験生は何を書く?」

 

第5 心得(10箇条)

  1. 正しい論点抽出が最重要(拾っていない事情があるときは論点落としを疑うべき)
  2. 次に当てはめの充実度
  3. 現場思考問題でも三段論法だけは死守
  4. 定義は正確に
  5. 細かい条文もしっかり引用(条文の文言も可能な限り引用する)
  6. 理解を示すため、原則・例外を明確に示す
  7. 皆書きそうな論点は迷ったら書くようにする深読みしすぎず、迷ったら一言認定
  8. 論点に至るまでの問題提起は簡潔に
  9. やったこと以上のことを示そうとしない(当たり前のことを簡単に普通に書く)
  10. 思考が採点者に伝わる最低限の論述で十分
    ↑この辺は「低空飛行東大ロー生」さんのツイートも参考にしました

第6 過去問分析(及び模試反省)

1 憲法

・人権設定・目的の認定は慎重に

・保障・制約・正当化の全てのレベルで争点がないか検討する(特に制約の態様)

・一つの争点を大展開するのではなく、一つずつが薄くても、全ての争点を展開する

・複数の人権が出てくる時は、問題の空気を読んで書く分量を調整する

とにかく事実を拾い、一言でも評価を加える反対方向の事実も積極的に探して拾う

2 行政法

「誰の立場から、いかなる主張・反論をすべきか」という出題形式を徹底的に守る

・主張反論については、「端的な主張→端的な反論→規範定立→当てはめ→結論」で十分

・原告の不満や主張部分・反論に使える事実は囲んで強調し、何とか答案に反映させる

・現場思考問題でも、問いかけをよく読み、答案の大枠だけは外さないようにする

とにかく条文を使って論理を説明する(特に処分性・原告適格・違法性の承継)

3 刑法

・冒頭の問いかけをよく読む(「誰への罪責?」、「どの行為?」、「検討不要な犯罪は?」)

・事務処理能力が強く問われていることを忘れない

・省略できる部分は積極的に省略して雑に書き、争いのない要件は端的に認定する

・錯誤、窃盗・強盗の機会は要注意

・論理的一貫性に要注意(矛盾しそうなことは書かない)

4 刑事訴訟法

判例の事案との距離感を意識した論述をする(判例の理解をアピールする)

・伝聞例外の条文選択は慎重に

5 法律実務基礎科目(民事)

準備書面は、「証拠から認定できる事実」と「当事者間で争いのない事実」から書く

6 法律実務基礎科目(刑事)

・簡単な問題で書きすぎず、難しい問題は諦め、事実認定の問題は死守する(証拠使い切る)

7 民法

事実関係・当事者の主張を正確に把握する(生の主張・反論から考えて法律構成する)

・問題文のヒントに敏感になる(「問題文には無駄な事実は書かれていない」と思って読む)

・論点までの道筋を丁寧に説明する

・「正解」を探さず、悩んだら一言書く

・具体的妥当性を図る

8 商法

・問題文のヒントに敏感になる(「問題文には無駄な事実は書かれていない」と思って読む)

・何が問われているのか一見して不明な時は、事実関係を整理し、その問題の所在を探す

・わからない時は落ち着いて周辺の条文を探し、それでもわからなければ無視して進める

・条文の要件は丁寧に検討する

・できるだけコンパクトに書く(争いがない論点は展開しない)

9 民事訴訟

・問題文のヒントに敏感になる(「問題文には無駄な事実は書かれていない」と思って読む)

処分権主義・弁論主義・既判力の問題は、原則論を丁寧に説明する(合否はそこで決まる)