予備試験無双

令和2年予備試験合格(短答・論文・口述全て二桁前半の順位)

令和元年予備試験憲法

 こんにちは、アポロです。毎日過去問生活26日目、今日は令和元年予備試験憲法を解きました。

 完全な初見ではないですが、実際に答案を書いたのは初めてです。かかった時間は74分でした。

 

 

〜個人的な反省〜

・そもそもの人権設定を間違えた。「Xが高校に進学して学ぶ自由」なるものが23条で保障されると書いたが、エホバの判例でも専ら信教の自由が問題となっている以上、かなりリスクのある書き出しとなった。事案の違いを強調して異なる人権を問題とすること自体はあり得るが、本問では普通に信教の自由を問題にすべきであった(「間接的制約」の議論を落とすのはリスクが高すぎる)。自分は人権設定で間違うことが多いが、その原因は大きく分けて2つある。①判例の理解が甘いこと(事案や判示の読み込みが甘い)、②問題のスポットライトの当て方を間違えること(令和元年のような旧司法試験型の問題では致命的)、である。①は短答対策の中でインプットをしていくことで改善する。②は直前答練等の演習を通じて「出題趣旨」に沿った人権設定を適切に行う感覚を磨くことで改善する。

・外国人の人権享有主体性について一切言及しなかった。

政教分離原則の規範は理由を省略したが、ここはもう少し丁寧に書くべきであった。

政教分離原則の当てはめがほぼされていないに等しい。確かに「なぜ」目的に宗教的意義がないといえるのか、「なぜ」行為がB教への援助等にならないのか、という点は悩ましいが、一言でも評価を加えるべきであった。

・以下の要件を全て満たす答案がA評価の印象だが(一つ要件を落とすごとに評価も一つ落ちるイメージ)、私の答案は④⑤しか満たしていない(事実はほぼ全て拾ったので、たぶんD評価くらい)。

 ⓪信教の自由の枠組みで適切に自由を設定していること。

 ①外国人の人権享有主体性・信教の自由には宗教上の行為を行う自由も含まれることに言及し、保障の有無を丁寧に論じていること。

 ②戒律を遵守した結果として不利益的取扱いを受けたことそれ自体が制約に当たることを認定していること(審査基準定立の段階では「間接的制約」の議論も展開していること)。

 ③裁量逸脱濫用か目的手段審査の枠組みの中で、適切な位置において、丁寧に政教分離原則の論証・当てはめをしていること。

 ④とにかく事実を拾っていること(適切に評価されているとなお良し)。

 ⑤「必要に応じて対立する見解にも触れつつ」論じていること。

 

 

 こんな感じですかね〜。本問はかなり特殊な枠組みで書くことになるので、具体的な解法自体には汎用性がない問題だと思います。ただ、平成30年までとは明らかに問題の雰囲気が異なり、この「事実を拾う感覚」は令和2年以降も要求されると思われます。全てに評価を加えていては書き終わらないので、「重要度が低い事実は評価を省略する」という作戦も必要になります(事実を拾い忘れるのが一番評価を落とす)。また、三者間からシンプルな主張反論形式に変更されており、形式面でも重要性が高いです。今回は散々な出来でしたが、憲法でもB評価は取りたいので、反省・修正していきます!

 

 今日の一曲…BENNIE K - Dreamland