予備試験無双

令和2年予備試験合格(短答・論文・口述全て二桁前半の順位)

平成23年予備試験憲法

 こんにちは、アポロです。毎日過去問生活19日目、今日は平成23年予備試験憲法を解きました。

 完全な初見ではないですが、実際に答案を書いたのは初めてです。かかった時間は67分でした。

 

 

〜個人的な反省〜

・「法の下」の意義について論述したが、本問は処分違憲の問題であるため、完全な余事記載であった。実際、平成27年司法試験の採点実感では、このような論述態度が注意されている。「『法の下』(法適用の平等に尽きるか、法内容の平等も含むのか)については、本問では論じる必要がないと考えられるにもかかわらず、これを論じているものが散見された。マニュアル的、パターン的に準備してきたものをそのまま書くのではなく、なぜその点を論じる必要があるのかを事案に即して考え、準備してきたものの中から取捨選択して論じていくべきである。なお、現在の実務では、必要のないことに言及するのは無益ではなく有害と評価される場合もあることに留意してほしい。」

・26条1項を引用したが、おそらく23条の方が適切であった。

・被告の主張では、女性割合の増加が緩やかであるとの反論もするべきであった。

・目的を「法曹における女性の増加」と認定し、「多様性に資するから重要」と認定したが、不適切であった。「法曹の多様性」を目的として、「多様な法的サービスを提供できるから重要」等と評価するべきであった(女性法曹の増加はどちらかといえばそのための手段)。

私見では、結論として合憲にしたが、当てはめが薄い。特に、代替手段を一切挙げていないのに「過度である」というだけでは説得力がない。例えば、「女性を対象とした自己推薦枠を20名分設ければ良い」といった代替手段が挙げられる。もちろん、これはこれで問題はあるが、ロースクールには地域枠等が設けられていることも多い現状では、このような推薦枠もあり得るとは思う(詳細は読んでいないが、中央ローでは「女性法曹枠」というものがある)。少なくとも本問の制度よりはマシである。そもそも、本問の制度は、やはり直感的におかしい。実際、合憲という筋で書いている答案の多くは、法曹の女性割合がまだまだ少ないことをゴリ押ししている答案が多く、説得力に欠けるように感じた。「20名だから過度でない」ということを書いているものも多かったが、それはよくわからない。「〜名だから過度でない(ある)」というのは、水掛け論であって法律論ではない。憲法に限らず、数字のみに着目した当てはめは説得力を欠くことが多い。やはり、「一定の順位以下においては、女性の受験生のみを合格させている」ということ自体が過度か否かを正面から論じるべきである。

 

 

 こんな感じですかね〜。本問は小論文的な要素が強いと感じました。というのも、最近の問題と比べて問題文の事実が少ないため、想像力が試されるからです。やはり憲法は嫌いです。

 

 今日の一曲…10-FEET - Freedom