予備試験無双

令和2年予備試験合格(短答・論文・口述全て二桁前半の順位)

論文直前答練 刑法・刑事訴訟法 第1〜4回

 こんばんは、アポロです。

 先ほど伊藤塾から『論文直前答練 刑法・刑事訴訟法 第1〜4回』の答案が返却されたので、その反省と今後の勉強の指針について書きます。

 

 

〜第1回〜

・刑法…33点(推定B)

 ・窃盗罪の共同正犯、不法領得の意思の認定はもう少しコンパクトに書くべきだった 

 ・強盗殺人未遂を落とした。強盗の機会・窃盗の機会はよく落とすので気を付ける。

 ・中止犯を「任意的」減免と書いた(正しくは「必要的」減免)

 ・「共謀に基づいて甲は犯罪を実行している」と書くのを忘れた

・刑訴…42点(推定A)

 ・伝聞を落とした。サブ論点として出てくる伝聞はよく落とすので気を付ける。

 ・本件連行と採尿が「なぜ密接な関連を有するのか」という論述が甘い

 ・設問2も違法性の承継で処理したが、判例の理解を示すには毒樹の果実で書くべき

 ・平成15年判例の大枠を忘れていた。今回は何とかなったが、重要判例の復習が甘い。

 

〜第2回〜

・刑法…26点(推定C)

 ・証拠偽造罪で共謀の有無を検討しなかった(仕方ないとは思う)

 ・Gに対しては危険運転致傷罪、Fに対しては危険運転致死罪で検討してしまった

 ・自招侵害を大展開してしまった。書きたいことではなく、「書くべきこと」を厚く書く。

 ・クセの強い問題。Fのための緊急避難でFを殺したのは論点では?(書いてないけど)

・刑訴…30点(推定B)

 ・設問1①は、「遺留した物」の該当性で、アパート管理者の占有を検討し忘れた

 ・設問1②は、DNA情報という事実への評価が甘い(「プライバシー」だけでは足りない)

 ・裁判例や論述例は強制処分としているが、違和感がある(任意処分が多数説らしい)

 ・設問2は、時間がない中で最低限のことは書けた(判例の規範くらい書くべきだったが)

 

〜第3回〜

・刑法…38点(推定A)

 ・Aへの詐欺罪の既遂時期は明確に指摘するべきだった

 ・行為ごとに論じたが、「誰の」罪責を論じているのかわかりづらい箇所があった

 ・Bへの詐欺罪を「挙動による欺罔」と評価するのはやや無理があった

 ・不能犯類似の論点や未遂犯の終了時期に言及しなかった(かなりの応用なので仕方ない)

・刑訴…39点(推定A)

 ・設問1は、218条1項前段を落とした

 ・設問2は、論点の理解不足により中途半端な論述になった(伊藤塾の立場は微妙だと思う)

 ・設問3は、「公訴事実の同一性」の規範が怪しい

 ・訴因の論点は中途半端な理解だと大失敗する可能性があるので、理論・論証は要復習

 

〜第4回〜

・刑法…31点(推定B)

 ・任務違背の認定で「信任関係」というキーワードを出せなかった

 ・最後に罪責をまとめるところでも、できるだけ刑の免除等には再度言及する

 ・詐欺利得罪を落とした。問題文が次のページにわたっていることに気づかなかった。

 ・問いかけが問題文の前にくる刑法では、問題文を最後まで読んだか必ず確認する

・刑訴…37点(推定A)

 ・設問1は、絶対的特信情況の当てはめが薄い(事件直後であることには言及したい)

 ・設問2は、特に苦手だった「伝聞証拠該当性」を間違えずに処理できた。成長を感じた。

 ・設問3は、「本件メモが犯行前に作成された」という重要な事実を落とした

 ・苦手だった伝聞の問題で高得点を取れた。苦手を克服できたと言って良いと思う。

 

 

〜総括〜

 ・全体的に点数は安定している(特に刑訴)

 ・刑法は「論述のメリハリ」と「各論のアウトプット」が課題

 ・刑訴は「事実の抽出・評価」と「訴因・証拠のインプット」が課題

 ・全体的に、不安だった重要分野からの出題が多く、非常に勉強になった

 

〜今後の勉強の指針〜

 ・とにかく「穴をなくす勉強」をする(全科目共通)

 ・刑法は、各論の構成要件の定義・論証を徹底的に暗記する

 ・刑訴は、訴因・証拠の論点の書き方(自説)を確認し、ブレないように気を付ける

 ・予備試験や新司法試験の過去問等に既出の論点は、当てはめレベルまで確認する

 

 

 こんな感じですかね〜。ずっと苦手意識があった刑事ですが、気付けば公法・民事より点数が良くなっていました。慶應ローに全免合格できたのも、刑事の出来が良かったからだと思います。おそらく、苦手科目だからこそ謙虚に苦手分野を一つ一つ潰していった努力が実り始めているのだと思います。逆に言えば、得意科目だった民事でも同様の勉強をすれば、再び返り咲けるはずです。残り1ヶ月の課題は、苦手分野・不安な分野を徹底的に潰すことにあるのだと再確認しました。

 さて、明日・明後日は予備試験論文模試です。2日間の長い戦いになるので、今日は早目に勉強を切り上げ、少しゆっくりします。当然ですが、本番のつもりで受けます。頑張ります。